ホーム/ブログ/はんだ付け講習の基本
8分で読める
技術講習

はんだ付け講習の基本

著者:株式会社エイエス電気

はんだ付け講習の基本

はんだ付け講習の基本

はんだ付けは、電子機器製造における最も基本的かつ重要なスキルです。正しい技術を身につけることで、高品質な製品を実現できます。

はんだ付けとは

はんだ付けは、金属同士を接合するための技術です。電子機器では、電子部品と基板を電気的・機械的に接合するために使用されます。

はんだの構成

主成分は錫(スズ)60~70%、副成分は鉛(鉛フリーはんだの場合は銀、銅など)です。融点は約200℃(従来のはんだ)、約250℃(鉛フリーはんだ)です。

はんだ付けの基本工程

1. 準備段階

必要な工具ははんだこて(温度調整可能なもの推奨)、はんだ(鉛フリーはんだ推奨)、フラックス(はんだの流動性を向上させる)、こて先クリーナー、ピンセットです。

環境準備として、作業台の清掃、換気の確保(はんだの蒸気対策)、照明の確保が必要です。

準備段階
準備段階

2. こて先の準備

はんだ付けの成功は、こて先の状態で大きく左右されます。

こて先の手入れ方法は、こて先クリーナーで古いはんだを落とす、新しいはんだを少量つける(ティニング)、こて先の温度を確認することです。

推奨温度は従来のはんだで350~380℃、鉛フリーはんだで380~420℃です。

こて先の準備(ティニング)
こて先の準備(ティニング)

3. はんだ付けの手順

ステップ1:部品の配置

基板に部品を正確に配置し、ピンセットで固定します。

部品の配置
部品の配置

ステップ2:こてを当てる

こて先を部品のリード線と基板のパッドの両方に接触させます。接触時間は2~3秒で、こてを動かしません。

ステップ3:はんだを供給

こてを当てた状態ではんだを供給します。はんだの量はパッドを覆う程度で、供給時間は1~2秒です。

はんだ付けプロセス
はんだ付けプロセス

ステップ4:こてを引く

はんだが冷える前にこてを引きます。はんだが冷えるまで部品を動かしません(5~10秒)。

冷却完了
冷却完了

はんだ付けの品質基準

良いはんだ付けの特徴

外観は滑らかで光沢のある表面、山型または円錐形の形状、リード線が見えない状態です。

接合強度は部品が動かない、機械的に強固です。

電気特性は抵抗値が低い、信頼性が高いです。

不良なはんだ付けの例

コールドはんだは原因がこて先の温度が低い、接触時間が短いで、特徴はざらざらした表面、灰色の外観です。対策はこて先の温度を上げる、接触時間を長くすることです。

はんだ玉は原因がはんだの供給量が多いで、特徴はパッドからはみ出したはんだです。対策ははんだの供給量を減らすことです。

ドライはんだは原因がこてを引くタイミングが早いで、特徴ははんだが冷えきっていない状態です。対策は十分に冷えるまで待つことです。

初心者が犯しやすい間違い

  1. こて先の温度が低すぎる - はんだが流動しない。接触時間を長くして対応します。
  1. はんだを多く供給しすぎる - はんだ玉が発生し、隣のパッドとショートする可能性があります。供給量を減らします。
  1. こてを当てる時間が短すぎる - 部品とパッドが十分に加熱されず、コールドはんだになります。接触時間を2~3秒にします。
  1. こてを引いた後すぐに部品を動かす - はんだが冷えきっていないため、接合が弱くなります。5~10秒待ちます。

実践的なテクニック

微小部品のはんだ付け

ピンセットで部品をしっかり固定し、こて先を小さくして、はんだの供給量を少なくします。

大型部品のはんだ付け

複数のリード線がある場合は、一つずつはんだ付けします。こての温度を少し上げて、接触時間を長くします。

難しい位置のはんだ付け

照明を強くして、虫眼鏡を使用し、こて先の角度を調整します。

安全上の注意

火傷防止として、こて先は非常に熱い(350℃以上)ため、素手で触らないでください。こて置きを使用します。

蒸気対策として、はんだの蒸気は有害なため、換気を十分に行い、必要に応じてマスクを着用します。

電気安全として、はんだこての電源を確認し、濡れた手で触らないでください。

まとめ

はんだ付けは、正しい知識と実践を通じて習得できるスキルです。

重要なポイントは、こて先の温度管理が最も重要、接触時間と冷却時間を守る、はんだの供給量を適切に管理、繰り返し練習することで技術が向上することです。

エイエス電気では、はんだ付け講習を定期的に実施しています。業界の人材育成に貢献し、高品質な製品製造を支えています。

この記事をシェア:
✨ 技術相談・サービスのご依頼

記事の内容についてご質問やご相談がありますか?

エイエス電気では、記事の内容に関するご質問やサービスのご依頼を承っています。お気軽にお問い合わせください。